ワーテルロー戦役において活躍したイギリス軍第95ライフル連隊について書いています。ナポレオン戦争時代に高性能のベーカーライフルを装備し、今も続いている伝統ある部隊です。また28mmスケールのperry miniature製とwarlord games製のミニチュアフィギュアの製作記事とその完成写真も掲載しています。
イギリス軍95ライフル連隊とは
ベーカー・ライフルを装備していた軽歩兵のエリート連隊である。ナポレオン戦争当時はイギリス軍第95連隊のみがライフル連隊と記されている。
1800年春に実験的にライフル銃実験部隊が編成された。編成に当たったのはコート・マニンガム大佐とウィリアム・スチュワート中佐でアメリカ独立戦争で軽歩兵戦術を体験していた。
アメリカ独立戦争でイギリス軍は数多くの士官や下士官をアメリカ軍民兵等に狙撃され失った。その教訓としてやられる方から、やる方へと専門的な狙撃兵部隊を作ろうとしました。
このライフル銃兵実験隊が1802年に歩兵第95連隊(ライフル銃兵連隊)に再編されている。
ナポレオン戦争でイギリス軍とフランス軍が衝突した半島戦争でこの第95ライフル連隊は有名になります。
半島戦争(1808年-1814年、英: Peninsular War)
ナポレオン戦争中イベリア半島でスペイン軍、ポルトガル軍、イギリス軍の連合軍とフランス帝国軍との間に戦われた戦争である。半島戦争と呼ばれています。日本ではスペイン独立戦争またはスペイン反乱としても知られている。
ゲリラ戦はスペインの民衆による正規軍でない戦い方で当時としては正規軍以外では民兵はあったが、一般市民や女性が正規軍兵士を襲撃することは無かった。
ゲリラ戦の言葉の由来となった戦役でナポレオン軍の弱体化に繋がった。
第95ライフル連隊を一躍現代で有名にしたのは「炎の英雄 シャープ」の小説とドラマでした。
「炎の英雄 シャープ」はバーナード・コーンウェル原作の小説。TVドラマについてはイギリスで1993年からITVが放送し、日本ではCSのミステリーチャンネルが、2005年11月から字幕版で放送し、2013年3月から、CSのチャンネル銀河で週1度放送され、同年11月からも週2回放送中でした。ご覧になった方もおられるでしょう。
筆者はその再放送を視聴し、フランス軍ファンとしてガッカリしながらも毎週見たのを覚えています。
叩き上げでイギリス陸軍の英雄となった将校、リチャード・シャープの活躍を描くフィクション戦記です。ナポレオンのフランスに対抗して、イギリスはスペインと対仏同盟を結び、ポルトガルを拠点に交戦していました。
第95ライフル連隊の軍曹であったリチャード・シャープは、ウェリントン公爵を敵から救った武勲により中尉に昇進し、「選ばれし者」と呼ばれる精鋭ライフル部隊の指揮官をまかされます。
貴族出身の将校が当たり前の時代、シャープは辛酸をなめつつも任務を遂行し、出世して行ったというサクセスストーリーで人気番組になりました。
これ以降第95ライフル連隊の兵士は「選ばれし者」とか、その制服が緑色だったことから「グリーンジャケット」とも呼ばれます。
28mm イギリス軍95ライフル連隊のキット紹介
28mmのフィギュアでは「perry minitures」と「warlord games」のキットがあります。今回紹介するのは半島戦役のキットではなく1815年のワーテルロー戦役のキットです。
perry miniaturesの95th riflesの製品
ペリーミニチュアは士官と下士官の6体セットと一般兵士のスカーミッシュポーズの6体セットのメタル2種類が製品化されています。
ペリー製品はどれも出来が良く、筆者が思うに28mmキットではメタル、プラキットとも最高水準です。
BH18 British 95th Rifles command(士官・下士官セット)
perryのメタルキットは兵種毎にポーズのバリエーションがウリの一つです。
例をあげればこの製品のように士官、下士官のセットや兵卒の散兵ポーズ、行軍中、射撃中と言うように選択ができます。
プラスチック製品では、ポーズのバリエーションは多くありませんのでディオラマ化したい方には向いています。
BH19 British 95th Riflemen skirmishing(一般兵卒の散兵ポーズセット)
この散兵線のポーズもディオラマ派もアクチュアルウォーゲーマーにも重宝する製品です。warlord games のキットに比べるとややふっくらしたできですが、人間味があり、モールド等も抜群です。
warlord gamesの95th riflesの製品
warlord gamesはプラスチック製の10体キットとメタル製16体キットの2種類です。
95th Rifles – Chosen Men「選ばれし者」(メタル16体セット)
各兵士のポーズのバリエーションは楽しめますが、16体全部が違うポーズでなく、何パターンのキットで重複する物も有り、参考の写真の兵卒で私が買った中には入っていなかったキットもありました。
このことはメタル製品では当たり前で、写真と違うバリエーションのセットが届くことは外国では日常的なことです。
95th Riflemen(プラ製5種2体の10体セット)
イギリス軍95ライフル連隊28mmキットのまとめ
28mmサイズの(選ばれし者)イギリス軍95ライフル連隊のperry miniaturesとwarlord games2社の違いは出来栄えではperry。プラキットも製品化しているwarlord gamesもコレクションやアクチュアルウォーゲームに特化したメーカーだけあって比較的安価で集めれるメリットがあります。
両メーカーも未だに新製品を出し続けているのがすごいところです。個人的にはメタルキットは断然perryの方が顔や体型でwarlord gamesに優っており、好みです。perryもプラスチックキットも発売しており1815年のワーテルロー戦役のラインナップは充実したものになっています。マニアとしては嬉しい限りです。
現在、両キットを制作中ですので期待してください。作例のようにはいきませんが楽しんでシタデルカラーで塗装しています。制作記事も今後書きたいと思っています。
それではこれで英軍95ライフル連隊のお話は終わりです。 Joeでした。
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